こないだ旅行する中で、いろんな県の銭湯を回った。
静岡。名古屋。岡山。高知。
それぞれの銭湯は、どれもレベルが高く、日本の銭湯ってやつはハイクオリティなんだなと再認識した。
特にヤバかったのは、高知の銭湯。姫若子の湯だ
(とさぼうげつおんせん ひめわこのゆ)
ここは気配りが半端なかった。正直、受け付けの店員さんは強気な女性で、ここに配慮を感じたわけではない。まあ土佐の女性はああいう感じなのだろう。
問題は銭湯だ。中にはサウナがあり、外には整い椅子があるのだが、その整い椅子の周りにホースが張り巡らせてあるのだ。
サウナに入る人なら分かるだろうが、整い椅子に座る前、水で流すのが通例だ。
そのへんの湯船から水を汲んで、椅子を流して座る。
また椅子を離れる際も、湯船の水で流す。
マナーのいいサウナーは、このようにして椅子を使っているだろう。
しかし、いちいち水を汲むのが面倒だ。
これに対する回答が、バッチリしてあった。
ホースが張り巡らせているので、椅子に座る前にホースで流すだけ。離席するときも同様だ。
ここに気が回るっていうのが素晴らしい。ここの銭湯は「客を見てるんだな」と思った。
さらに言えば、銭湯内にある時計の場所もバッチリだ。
どこにいてもさり気なく時計が見える。
特に私は時間を気にする方なので、どこにいても時計が見てるのは素晴らしい。
また銭湯の雰囲気を壊すことなく、さりげなく置いてある。
この点からも、ここの銭湯は客を見てると感じた。
自分のことを気にしてくれている。
そう思うだけで、客は気分がいいし安心する。
この銭湯に入りながら、自分は同じことが出来てるのかと考えた。
自分のアプリは、同じような気配りが出来ているのかと。
正直、ユーザーからの問い合わせについては、スルーしてしまうことも多い。
該当ユーザーは、見てもらってないという気持ちになるだろう。
自分の時間は有限なので、ここはしょうがないと思っている。
しかし、実際にアプリを触ってくれるユーザーが、「このアプリは自分のことを見てくれている」と思ってほしい。
ちゃんと気にしてくれていると思えば、それは長く使ってくれるはずだ。
高知の銭湯に入りながら、改めて重要なことに気が付いた。